外資系企業で働いてみたい、という方はけっこういるものです。
- 「外資系ってなんとなくカッコいい」
- 「オフィスがおしゃれ」
- 「給料がよさそう」
- 「グローバルな企業で働きたい」
など外資系企業に転職したい理由は様々だと思います。
でも、新卒の時に外資系企業に入社した方以外は、どうやったら外資系企業に入れるのかよくわからない、という方も多いのではないでしょうか。
ここでは外資系企業の内情や、転職方法についてご紹介していきたいと思います。
外資系企業の特徴
外資系企業と言っても実際にはいろいろな企業があります。
オフィス街のおしゃれな高層ビルにオフィスを構えて、英語が飛び交う外資もありますし、こじんまりしたオフィスでほとんど日本語しか必要とされない外資もあります。
国内企業にもいろいろあるように外資系企業も様々です。その中でも共通する特徴をご紹介していきます。
転職の際に求められるのは「即戦力」
外資系企業では「ひとを育てる」という概念があまりありません。実際に新卒を募集しておらず、中途採用がほとんどという企業もあります。
日本のように「生え抜き」が重要視されるということはなく、現場はもちろんマネージャークラスでも、「下から努力で出世する」よりも「できる奴を連れてくる」という考え方をします。
そういった意味では転職のチャンスは多いかもしれません。
終身雇用は期待しない
定年まで同じ会社に勤めて退職金をもらいたい、という方には外資系は向いていません。基本的には終身雇用という概念はないと覚悟しておいた方が良いでしょう。
例えば本国でやっていた事業がうまくいかず、事業から撤退するとします。すると当然日本での事業も撤退になります。
その際日本の事業部はまるごとリストラになってしまうこともあるのです。
ちなみに外資系はおしゃれなオフィスが多いですが、自社ビルであることはまずありません。理由は、常に即時日本撤退する可能性があるからです。
会社に対する帰属意識が薄い
これは特に社長や経営陣に言えることですが、オーナー社長のような「自分の会社」という意識がありません。
雇われ社長ですから当たり前と言えば当たり前です。いつクビをすげ替えられるかわかりませんからね。
かといって経営に関する責任感が弱い訳ではありません。経営状態が悪くなればすぐにクビですから、かなりドラスティックな方法をとっても利益を出すやり方をします。
外資系企業への転職のチャンス
転職はどこでもそうですが、椅子取りゲームみたいなところがあります。ポストに空きが出たから求人を募集するわけです。
外資系の場合、わかりやすいケースが2つあります。
- 経営陣が代わった時
- 新しい事業が始まった時
この2つです。
経営陣が変った時
①の経営陣が変った時、ですが外資系は社長やCEO、またはマネージメントクラスが平気で変わることがあります。
例えば社長が3年契約で入社したとしても1年で首を切られるなんてざらにあることです。その際、経営陣がまるごと変わることがあります。
そして新しい経営陣が自分の部下を連れてくる場合もありますし、新経営陣から見て不良債権だと思われる社員を切って、新しい人材を採用して企業体質を一新しようする場合もあります。
この時に採用の募集がかかるのでこれが転職のチャンスです。
新しい事業が始まった時
②の場合は外資系企業が新しく日本に乗り込んでくる場合です。
日本市場を新しく開拓する場合もありますし、今までは総代理店に任せていた日本市場が儲かる場所だと判断して、日本支社を設立するケースもあります。
この場合、新しく会社を立ち上げるので、ほぼ全社まるごと、マーケティングから営業から人事からほとんどの職種の募集をかけることになります。
この二つが大きなチャンスです。もちろん、通常の求人募集ようにどこかのポストが空いたから募集がかかるということもあります。
外資系の転職情報を見つけるには
あなたが同業他社の外資系企業に転職したいのであれば一番確実なのは業界内での情報、もしくは知人からの紹介です。外資系企業の転職情報は転職サイトに載ってくることは比較的少ないです。
では転職サイトに載っていない転職情報はどこを探せばいいのでしょう。
比較的とっつきやすいのは転職エージェントです。外資系に強い転職エージェント、外資系専門の転職エージェントがありますから、そこに登録しましょう。
外資系企業での英語力の必要性については諸説ありますが、エージェント経由での転職の場合、英語力があった方が有利になります。
理由のひとつは、英語力のある人の方が、エージェント自身が売り込みやすい人材であること、また外資系企業も英語力を期待している場合がおおいからです。
もうひとつは外資系転職エージェントの場合、担当者自体が英語しか喋らないことがあるからです。
エージェントの担当者が外国人の場合、あなたの英語力を試す意味もあって英語で会話をしてきます。ある程度の英語力は必要とされると考えておいた方がいいです。
転職する際の書類と面接
外資系企業に転職する時にも当たり前ですが履歴書は必要ですし、面接もあります。
ただ、ちょっとだけ国内企業と違いがありますので、その違いをご紹介しておきます。
レジュメ
国内企業であれば応募の際に履歴書と職務経歴書を提出することになりますが、外資系企業の場合は「レジュメ」という履歴書と職務経歴書を合わせたようなものを提出するのが一般的です。
これは当然英文で用意する必要があります。英文レジュメのひな形はネット上にもありますので、作成の際は参考にされるとよいでしょう。
レジュメの内容は自分できちんと説明できるようにしておきましょう。
面接
マネージメントクラスか社長面接まで通った場合、そのポジションが外国人であれば大体は英語での面接になります。
あなたが転職しようとするポジションによりますが、英語が必要なマネージメントクラスであればビジネスイングリッシュが必要となるでしょうし、必要とされなければサバイバルイングリッシュ程度で大丈夫です。
また、国内営業など、本国とやりとりするポジションでなければ日本語だけでも大丈夫な場合もあります。
外資系の場合、アメリカ系であってもヨーロッパ系企業であってもほぼ英語が共通言語の場合が多いと思います。
ただ、例えばフランス系企業の場合はフランス語が使えればより有利となると考えられます。何故かというと本国の本社の人は本国の言語を使っているからです。
紹介状
場合によっては紹介状をリクエストされることもあります。
これは「リファレンス」と呼ばれるもので、あなたのビジネス上の保証人のようなものです。
推薦状と言い換えると判りやすいかもしれません。リクエストされるのはマネージメントクラス、上級職などかなり上のポジションの場合が多いです。
日本企業に入社する時に求められる「身元保証人」とは違った意味合いのものです。
外資系企業に転職する際に気をつけておきたいこと
外資系で生きていく覚悟
大げさですが、外資系で働く場合にはそれなりの覚悟をしておいた方が良いです。外資系企業とドメスティック企業は文化が違います。
特に国内企業から転職する場合は戸惑うことも少なくありません。日本の商習慣を無視して本国のやり方を日本にそのまま持ち込むというやり方をする企業もあります。
あらかじめ文化にギャップがあることを想定しておけば、入社してから驚くことも少なくなると思います。
国内企業のサラリーマン感覚を捨てましょう
この会社にしがみついていれば大丈夫、なんていう会社は国内民間企業でも少なくなったご時世ですが、外資系企業では「サラリーマン」という概念すら捨てた方が良いでしょう。
あなたは一労働者であって会社に労働力を提供する個人事業主です。そして労働力の提供を会社と契約しているだけです。
ですからあなたが使い物にならないと判断されたらクビを切られることもありますし、あなたのせいだけでなく、あなたの所属している事業部の採算が合わないと判断したら事業部ごと日本撤退し、事業部全体リストラということもあります。
これは「可能性」ではありません。事実です。
業績が下がれば一寸先は闇です。外資が比較的給料が高いと言われるのは、先に何も保証がないことも理由のひとつなのです。外資系企業に「人情」という言葉を期待してはいけません。
まとめ
外資系企業は中途採用をすることが多いので、転職のチャンスは実は少なくありません。
外資系の転職情報は比較的表立って出てくることが少ないので、採用情報をいかにうまく掴むかということが大切になってきます。
同じ業界への転職であれば情報も入ってきやすいので、同業界での外資系企業の情報に聞き耳を立てておきましょう。
外資系企業に特化した転職エージェントもありますので、まずはエージェントに登録するところから始めましょう。
また、外資系企業は日本企業と文化が違うことが多く、日本のやり方ではなく本国のやり方をそのまま通そうとするケースも少なくありません。
転職の際には「外国の企業に入社する」という心構えを持っておけばギャップに悩むことも少なくなるでしょう。
人事部が教える効率よく転職を成功させる方法
転職をするための王道は、転職エージェントを利用することです。上手に転職活動を進めるなら、しっかりと作成された履歴書・戦略が必要です。
そのため転職を進めるにあたって転職エージェントと相談したり、作戦を立てたり、スケジュールを立てたりしながら転職活動進めていきましょう。
面倒な給料交渉も転職エージェントに任せることも可能です。給料アップや自分のやりたい仕事をゲットするためにも積極的に転職エージェントを使い倒しましょう。
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