諦める必要なし！50代の上手な転職方法

50代ともなるとさすがに会社員としての先は見えてきます。サラリーマンの正社員としては、あと10年か15年働ければいいところです。

20代の「あと10年」は比較的長く、10年後でも30代。まだまだ転職もやり直しもきく世代ですが、50代の「あと10年」はあっという間で、その上先がありません。

老後の資金を貯める大事な時期でもあります。

それでも転職せざるを得ない場合は出てきます。そういった方のために経験談を交えて50代の転職対策をご紹介していきます。

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50代の転職は思っているより厳しい

転職についてのサイトを見ると、「50代からの転職は可能」と書いてあるところもあります。もちろん可能なのですが、はっきり言って難しいです。

もしあなたに有名企業に勤めていて、優秀なキャリアがあって、マネージャーとしてヘッドハンティングされるレベルであれば問題なく転職できると思いますが、そうでなければ正直なところ転職はおすすめできません。

あなたが経営者だったらどうでしょう。同じ給料だとして、体力も気力もある20代と50代のどちらを採用したいと思うでしょうか。

かく言う筆者も50代で転職しています。

個人的には満足していますが、人様から見たら成功といえる転職かどうかはわかりません。もしも可能であるならば、現在の職に留まることをおすすめしておきます。

50代の転職先として可能性が高いのは、実務能力の高い経験者を求めている企業です。同業他社への転職の方がより転職のしやすさは上がります。3つ例を挙げて説明しておきます。

マネージャーのポストに空きができた場合、下から既存社員を格上げする場合もありますが、若い企業や外資系の場合、マネージャークラスはマネージメント経験者を他から連れてくるケースがあります。

この場合ですと役職も年収もキープ、もしくは上がる可能性もあります。

他業種から新規参入したり、新規に事業を始めた企業の場合、流通経路はもちろん、業界の慣習すらわからないケースがあります。

こういった企業の場合はとにかく業界のことを熟知している年齢層を募集することがあります。

知識、経験、人脈などまるごと欲しがっているので、マネージャークラスの募集の場合もありますし、現場を走り回るプレーヤーの募集の場合もあります。

同じ給料を払うなら未経験者を採用するより即戦力の経験者を雇いたい、という場合もあります。

この場合の待遇は「経験値による」などという募集が多いですが、マネージャークラスの募集でない限り、20代の一般社員と同じ程度のことが多いです。

転職するにあたっては、今の待遇を維持できないことも覚悟しておきましょう。あなたが課長級でも部長級でも、スライドで同じポジションの求人があることはめったにありません。

また、今まで順調に昇給してきた方はそれなりの年収になっていると思いますが、その年収を維持できると考えない方がいいでしょう。

転職サイトなどに登録しても、50代で公募があるのは給料が30万以下のことがほとんどですし、ハローワークなどでもほぼ同様です。

50代で正社員の採用ももちろんありますが、契約社員や業務委託契約での仕事も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

正社員に比べると確かに安定はしていませんが、このご時世、正社員だからといってリストラされないとは限りません。

正社員という限られた条件の中でいい案件が来るのを待っているよりも、正社員という枠を外してもう少し広く探して見るといい仕事にめぐり合う可能性も広がるでしょう。

また、起業を考えたことのある方などは業務委託という形で個人事業主になることから始めるのもひとつのチャンスではないでしょうか。

転職サイトはパソコンやケータイで公募を探せる便利なものです。仕事や給料を選ばなければ公募はいくらでもあります。

でも人間は仕事を選ぶものです。転職サイトに登録している方はお分かりになると思いますが、転職サイトの公募は50代にはあまり優しくありません。

転職の時に確実に信頼できるのはやはり知人の紹介です。頼れる知人や業界に顔の広い知人がいたら、転職したい旨を伝え、連絡を取るようにしてみてはいかがでしょう。

ちょっと疎遠になっている知人でも、転職きっかけということで連絡してみると瓢箪から駒ということもあります。

いい転職案件というのは、基本的に公募には出てこないものです。募集している方も業界の内で探していたり、知り合いの知り合いなどをたどっていたりすることもよくあります。

クローズドの案件を探すのには、業界の知り合い、業界に強いエージェントなどが有効です。

実際に活動している方は、50代の転職活動が厳しいことはお解りになっていると思います。

50代になって収入がなくなったり、無職になったりすることはむしろ若い頃よりも恐怖感を覚えることもあります。

でも、50代での転職は60代70代に向けて、ライフスタイルを見直すチャンスでもありますので、あまり深刻になりすぎずに行きましょう。